
お泊り会当日。
21人が毒殺される未来を変えるために、警戒を強める心と文吾は、持ち物検査を実施。
さらに、飲食も禁止にする。
そして行方不明の和子と鈴を探して音臼岳の小屋に行った心は、殺人鬼と対峙。
一連の事件の異様な動機を知ることに。
時を超え揺れ動いてきた佐野家の未来が、ついに決まる――衝撃のタイムスリップ・サスペンス、ここに完結。
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お泊り会当日。
21人が毒殺される未来を変えるために、警戒を強める心と文吾は、持ち物検査を実施。
さらに、飲食も禁止にする。
そして行方不明の和子と鈴を探して音臼岳の小屋に行った心は、殺人鬼と対峙。
一連の事件の異様な動機を知ることに。
時を超え揺れ動いてきた佐野家の未来が、ついに決まる――衝撃のタイムスリップ・サスペンス、ここに完結。
コメント
ドラマ考察班の村人全員犯人説はなるほどと思ったんだけどなー。
犯人は逮捕され、小学生だった加藤くん、そしてタイムスリップしてきた加藤が犯人だった。
結果、タイムスリップしてきた加藤は死に、平穏が訪れたように思えた。
心も幸せなストーリーを歩み始め、家族もそれぞれが幸せに暮らしている。
ただ、加藤少年が出所していた。
新たなパラドックスを残しながら、完結。
一気読みしてしまうが、僕だけがいない町と同種のサスペンスと同系と言っても良いだろう。
何度も過去にトリップしながら、事実が少しずつ変わっていく感覚と、それによって今、つまり現代が変わってしまっているということ。
これをどの時代から捉えるかによって変わってくるという難しさを、テセウスの話で表している。
もう少しボリューム増して、400ページ×上下巻くらいの小説で読みたい。
そのテンションに任せこれを書いてる。
テイストは「僕だけがいない街」に近い。
北海道の寒村が舞台であり、住民が「したっけ」など方言を話すのもその印象を助長してる。
ただこちらの方がよりリアル寄り。
「僕だけがいない街」は割と頻繁に過去と行き来してたが、本作は二回のみ。
それも最後は主人公が刺されてギリギリで……というきわどさ。
佐野が警察官として人として、非常に好感がもてる人物なのがよかった。
「悲しいことを見て見ぬふりしないこと」が正義。
深い言葉だ……。
全体通した印象としては心が序盤で比較的あっさり協力者を得てしまうので、そこまで差し迫ってはない。
犯人は中盤過ぎの再登場までわからなかった。
犯罪加害者家族への迫害や差別、苦悩などが割と詳細に描かれている為、読んでいて辛くなる。
鈴、めっちゃいい人なのに……
みきおは転校当初から病んでたっぽいが、死んだ母親に虐●されていたのだろうか。
雑誌の取材でも特に言及されてないが、あの年齢であそこまで歪んでしまった背景が気になる。
結末が賛否両論分かれてるが、自分はアリだと思った。
というかタイムパラドックスものではよくある結末。
心が死んだ時はああそんな……となったが、胎児の心は存命だったので、時間軸Cパートで生きているのは合理的に納得。
もちろん元の心を生きて帰してあげたかった、未来と再会させてあげたかった思いはあるが……
そもそも未来の為に過去へ戻ったのに、途中から未来のいない現代を受け入れ始め矛盾が生じる。
家族への思い入れはわかるけど、残された娘の事はどうでもいいの……?そりゃ過ごした時間の長さじゃ前者に軍配上がるけど。
卵子と精子のパターンは数億数兆あって、タイミングによって全然違う子供になるので、時間軸Cの心と由紀が結婚しても未来が生まれてくるかは未知数。
でもそれはご都合主義な展開に頼って、同じ未来だと信じたい。
じゃないとあんまり報われない。
かなうことなら心と由紀の2ショットだけじゃなく、産まれてきた未来も見たかった。
元の時間軸と同じ未来の微笑みで〆たら、後味はもっとよくなってたはず。
後味うんぬんするなら時間軸Bの由紀の息子もいなかったことにされた訳で、この手の不条理を挙げはじめるときりがない。
個人的には変に引き延ばしせず10巻ですっきりまとまったのも好感触。
みきおは実質野放しだが、最後のカットを見ると決して幸せにはなってないし、欲しかった物は永遠に絶たれたので、もう心たち一家に危害は加えないはず。
心とさつき先生がいい感じになり、由紀との間で揺れるんじゃないかと思ったのだが、そっちの展開に流れなかったのはちょっと意外。
あえてお約束を外してきたのか。
鈴の同級生が変質者に狙われたり、「僕だけがいない街」と細部が似通ってるのはご愛敬。
犯人の実験にしてもデジャビュがする。
事件前の佐野一家が非常に気立てよく愛すべき人たちとして描かれているので、ホームドラマパートではホッと一息つける。
原作とドラマ、違ったラストで2度楽しめた。
心さんは、どちらもちょっとドジで交換が持てる。