
文化への渇望、そして’バンドをやってる友達’・南峻(ナンジュン)の後押しを受けて、初めての海外、日本・東京を訪れた少女・緑(リュ)。
レコードショップで手に入れた、はっぴいえんど『風街ろまん』と細野晴臣『HOSONO HOUSE』を握り締めて、台湾に帰国した緑(リュ)は、音楽と物語への想いを、そして心に芽生えた南峻(ナンジュン)への恋心を、一層募らせていく。
そんななか、敬愛する細野晴臣の台湾・台北でのコンサートツアーが決定して……。
細野晴臣デビュー50周年記念ドキュメンタリー映画『NO SMOKING』台湾版で、イラスト&デザインを担当した台湾在住の漫画家が贈る、初連載作品、完結巻。
大切な音と大切な時間を隣で共有してくれた、大切なあなたへ。
魔法の夜よ、どうか……。
●コミックビーム 公式ツイッター●@COMIC_BEAM


コメント
緑の歌 - 収集群風 - 下 (ビームコミックス)
扱われている音楽に興味があったらまた違ったのかもしれない。
緑の歌 - 収集群風 - 下 (ビームコミックス)
オトコ編」第9位。
日本・台湾同時発売(コミックビーム21-22年連載)、台湾を舞台に描かれた台北の繊細な女性のお話。
元は32ページの自主無料出版のマンガが、500頁超の本格単行本になった。
それだけを聞くと、なんか特別センセーショナルな内容のマンガに聞こえて仕舞うが、読むと、極めて真っ当な不器用なほどの、細野晴臣が大好きな少女と、同じ音楽が大好きな男性の、「若いからこそ見えている・見えていない世界」のお話だった。
音楽があるから、私たちの間に、言葉はいらない
1枚の真っ白な紙に
どうすればぎっしりと文字が書けるだろう?
言葉にすれば難しい感情をー
もし簡単に、この思いをあなたに、伝えることができたら
どんなにいいだろう(下巻193p)
マンガを描く前はイラストレーターだったらしい。
繊細で精密な風景と
常にアップ顔で、常に頬を赤らめている全登場人物と
ストレートな女性の心理描写と
何を考えているのかわからない男性と
女性を的確な言葉と行動で助ける女友だちと
そして「風をあつめて(収集群風)」(はっぴいえんど)から
始まる日本の音楽への憧れ
ひいては若者台湾文化に息づく日本文化と
少し前の日本の都会の様にしか見えない台北風景。
日本のマンガ編集者が彼を見出し
日本の読者が一定彼を評価して
「第9位」になったのは、
とっても良くわかる気がする。
緑の歌 - 収集群風 - 下 (ビームコミックス)
なとえ彼が永遠に私を愛することはなくても
寂しくなんかありません
たとえそれが細野晴臣や
あなた
もしくはこの先
私が好きになる誰かであっても
私は
そんな気持ちでずっといたいと思った
緑の歌 - 収集群風 - 下 (ビームコミックス)
緑の歌 - 収集群風 - 下 (ビームコミックス)
後半はなんだかウルウルしっぱなしだった。
瑞々しい感性が迸る傑作だと思う。
もう恋愛物語には心動かされないと思っていたけれど、カミさんと出会ったあの時を思い出した。
週末にはデートに誘おうかな。